三重弁

三重の方言『おだつ』とは?意味や使い方を例文で解説!

おだっとたらあかんで!

 

このように使われる「おだつ」という言葉をご存じでしょうか?

 

「おだつ」は三重県(北部)の他、福井県、宮城県や北海道などでも使われる言葉ですが、使われる地域が限定的なため、他の県の人には意味がわからないと思います。

 

今回はこの「おだつ」の意味や使い方について解説します。

 

「おだつ」とは?

方言の「おだつ」は、「ふさげて騒ぐ」「調子にのってはしゃぐ」という意味です。

授業中にふざける小学生や、スーパーなどで、はしゃぎまわる子供の様子を指すことが多いですが、ちょっと調子にのってなめた態度をとる大人に対しても使います。

主に三重県の北部で使われているようで、南部では通じないことがあります。

 

 

「おだつ」の語源

「おだつ」の語源は「煽てる(おだてる)」だといわれています。

 

現在の「煽てる」は「人をさかんにほめたてる」という意味で使われる他動詞ですが、昔は、「人の気持ちを乱すように騒ぎ立てること」という意味でも使われていました。

 

方言の「おだつ」は、「煽てる」の後者の意味が残ったものだといわれています。

 

では次に「おだつ」の使い方をみていきます。

 

「おだつ」の使い方

「おだつ」は以下のように使います。

 

①「あんまりおだっとったらあかんで!」

標準語訳:「あんまりふざけていたらだめだよ」

 

学校の先生やお母さんが子供を叱るときや、調子に乗っている友達をたしなめたいときなど、様々な場面で使われるこのフレーズですが、言い方によって、ニュアンスはだいぶ変わってきます。

冗談っぽく軽い感じで言うと、こちらの怒りは全く伝わりません。相手が子供だとよけいに調子にのってふざけたりします。

 

叱りたいときは、本気の怒りをこめて言いましょう。

 

②「男子おだち過ぎやー。掃除ちゃんとやんなー」

標準語訳:「男子ふざけ過ぎだよ。掃除きちんとやって」

 

「おだつ」に「過ぎる」がついた、「おだち過ぎ」という言い方もよく使われます。

 

男子が掃除中「おだちすぎ」て、キレた先生に「お前らおだっとったらあかんぞ!」と怒鳴られるのは、よくある光景ですね。

 

③「あいつほんまにおだちやなあ」

標準語訳:「あいつは本当にお調子者だな」

 

「おだつ」は動詞ですが、「おだち」という形で名詞として使われることもあります。

 

いつも調子に乗っている人、またはそういう性格という意味で使われます。

 

方言「おだつ」のまとめ

ここまで方言の「おだつ」についてみてきましたがいかがだったでしょうか?

 

最後に「おだつ」についてまとめておきます。

・「おだつ」は、「ふざける」「調子にのる」「はしゃぐ」などを意味する言葉

・語源は「煽てる(おだてる)」だと言われている

・「おだち」という名詞形で使われることもある。

 

以上「おだつ」の解説でした!

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