「ささってどっか行かへん?」
このように使われる「ささって」という言葉をご存じでしょうか?
「ささって」は、主に三重県で使われる言葉です。
何かが刺さっているわけでも、誰かを誘っているわけでもありません。
実は「ささって」は、「日にち」を表す言葉で、この言葉の意味を知らないと、「友達と会う約束したのになぜか会えなかった!」という悲劇がおきることがあります。
今回は三重の方言「ささって」の意味や使い方を解説します。
「ささって」とは?
「ささって」は明後日を表す「あさって」の次の日、つまり、今日より3日後のことを指します。
標準語では、「明日」→「あさって」→「しあさって」といい、3日後が「しあさって」。
三重県では「明日」→「あさって」→「ささって」→「しあさって」と、「しあさって」の前に「ささって」が入るので、「しあさって」は今日より4日後のことになります。
ちょっとややこしいですね。
私「あした、あさって、しあさって」
母「あした、あさって、ささって、しあさって」
私「『ささって』って何!?」
母「え、言わんの!?」
私「言わんよ!」
ということもあるので、世の中何が方言かわからないのだ(※『ささって』は三重県の方言で『三日後』を意味します)— いりさん (@B_Moeko) April 28, 2020
この「ささって」ですが、実は、三重県の中でも、使う地域と使わない地域があるので、三重県民どうしの会話でも、話が食い違うときがあります。
三重県の人と日にちの約束をするときは、必ず「〇月〇日ですね?」と確認することをおすすめします。
「ささって」の語源
「ささって」は「さ」+「あさって」で、この頭につく「さ」は次のという意味です。
「再来年(さらいねん)」とか「再来週(さらいしゅう)」というときの「さ」と同じ意味です。
そういわれてみると納得ですね!
では、次に、「ささって」の使い方をみていきましょう。
「ささって」の使い方
「ささって」は以下のように使われます。
①「しめきり、あさってまでやで。」「え?うそやろ!ささってまでかと思っとった!」
標準語訳:「しめきり、あさってまでだよ。」「え?うそだろ!しあさってまでかと思ってた!」
②「ささっての2:00に集合な」
標準語訳:「しあさっての2:00に集合ね。」
③「ささって、じいちゃんちに遊びに行くで!」
標準語訳:「しあさって、じいちゃんの家に遊びに行くよ!」
例文をいくつかあげましたが、「ささって」は三重県民どうしでも通じないことがある、難易度の高い言葉です。
待ち合わせなどのときには、日付をきちんと確認しましょう!
「ささって」まとめ
ここまで三重方言の「ささって」についてみてきましたがいかがだったでしょうか?
最後に「ささって」についてまとめておきます。
・「ささって」はあさっての次の日を意味する言葉で今日から3日後のことを指す。
・語源は「次」を意味する「さ」+「あさって」
・三重県内でも使わない地域があるので、日付で確認するほうがよい。
以上方言「ささって」の解説でした。