「仕事の後のビールはこでらんね」
このように使われる「こでらんね」という言葉をご存じでしょうか?
「こでらんね」は主に栃木や福島で使われる言葉です。
他の地域の方には何を言っているかわからないと思います。
今回はこの「こでらんね」の意味や使い方について解説します。
栃木方言の『こでらんね』とは?
栃木の方言として使われる「こでらんね」は標準語で「たまらない、すばらしい」という意味です。
標準語の「たまらない」と同様の使い方なので、「耐えられないほど良い」という意味です。
「耐えられないほど辛い」時に使う人もいますが、それほど一般的ではありません。
5月22日付・東京新聞の夕刊に
ダイジの記事が連載されったっぺ!
先日のダイジ一日警察署長、ダイジ・アクション教室の模様等が
取り上げられ、こでらんね~!
もっともっと栃木を元気にするため頑張っぺ!! pic.twitter.com/W4qAqwTLJM— 真・雷様剣士ダイジ (@raisamadaiji) May 24, 2019
D晩酌タイム🍶
喜多方の小原酒造さん、特別純米原酒「蔵粋(くらしっく)」ザ・プレミアム アマデウス🍶🎶
んまくて、こでらんね😊
ダイナミックに、乾杯🐱っ🍶#ダイナミック晩酌 pic.twitter.com/f09PL6DB1I— つばさ112号🚄 (@tsubasa112) April 30, 2020
栃木方言の『こでらんね』の語源
栃木弁の「こでらんね」の語源は何でしょうか。
はっきりとわかってはいませんが
・「これはたまらない」から「これはたまらねぇ」になり「こでらんね」になった
・「堪えられない」から「こたえられねぇ」になり「こでらんね」になった
という説が有力です。
次は「こでらんね」の使い方をみていきます。
栃木方言の『こでらんね』の使い方
「こでらんね」は以下のように使います。
①新米で作ったおにんこは、やっぱこでらんねんですわ。
標準語訳:新米で作ったおにぎりはやはりたまらないんですよ。
敬語バージョンです。少し丁寧に言う場合は「ね」を「ない」として、「こでらんないです」ということもできます。
②いんや寒くてこでらんねえな。
標準語訳:いや、寒くてたえられないな。
程度がはなはだしい時の例文です。「辛すぎて耐えられない」という意味です。
気持ちを込める場合は「こ~」と伸ばして発音し、最後の「な」にアクセントが付きます。
③(温泉に入って)あーこでらんねー。
標準語訳:あーこれはたまらない。
良い意味での「こでらんね」が出る例として「風呂上りのお酒」「おいしい食べ物」「良い景色」「暑い時のクーラー」「マッサージ」「好きなことが好きなだけできる時」等があります。
「たまらない~」と思う時が該当します。
方言『こでらんね』のまとめ
いかがだったでしょうか。
栃木方言の「こでらんね」についてまとめておきます。
・「こでらんね」の意味は「たまらない、程度がはなはだしい」
・「こでらんね」の語源は「これはたまらない」または「堪えられない」
・敬語の場合は「こでらんないです」
みなさんが「こでらんね」と思う時はどんな時ですか。
一番使用頻度が高いのは「風呂上がりの一杯はこでらんねえな!」です。
「たまらないなぁ~」の代わりに「こーでらんねぇな!」を使って、栃木県民と良い気分を共有してみてはいかがでしょうか。
以上、「こでらんね」の解説でした。