栃木弁

栃木の方言『だいじ』とは?意味や使い方を分かりやすく解説!

派手に転んだけどだいじ?』

このように使われる「だいじ」という言葉をご存じでしょうか?

 

「だいじ」は栃木弁の代名詞ともいわれる方言です。

 

標準語の「大事」ではありません。

 

今回はこの「だいじ」の意味や使い方について解説します。

 

栃木方言の『だいじ』とは?

栃木の方言として使われる「だいじ」は標準語で「大丈夫、平気」という意味です。

たいていの方は「だいじ」と聞くと「大切、重要」などの意味を思い浮かべるかと思いますが、栃木では「大丈夫」という言葉なので注意しましょう。

 

栃木方言の『だいじ』の注意例

他県民と会話が混乱する例を紹介します。

他県民「次の授業だるいからさぼっちゃおうかなぁ。」

栃木県民「次の授業は『だいじ』だよ」

他県民「え~じゃぁ授業出なきゃ。」

栃木県民「いや、出席とらないから『だいじ』だって!」

他県民「え?」

 

この栃木県民の意図をくみ取ると

・「次の授業は行かなくて『大丈夫』だよ」

・「出席とらないから行かなくて『大丈夫』だって」

という意味になります。

 

他県民からは「次の授業は『大切』だから行かなきゃだめだよ」という意味にとらえられてしまいました。

 

このように「だいじ」を使った場合、他県民が混乱することがよくあるので注意が必要です。

 

栃木方言の『だいじ』と『大事』の見分け方

栃木県民は「大丈夫」の意味でも、「大切」の意味でも「だいじ」を使います。

 

では、栃木では「だいじ」と「大事」をどのように判断しているのでしょうか。

 

それは、「文脈でなんとなく」判断しています。

 

人を心配したときに「大事?」という人はいないので、きっと「大丈夫」という意味だと考えます。

 

また、「大丈夫」の意味の場合は、若干ですが「だ」にアクセントをつけて、「だ~ぃじ」

 

「大切」の時は「い」を少しはっきり、「だいじ」と言っているような気がします。

 

そもそもあまり「大事」とは言わずに、「重要」や「大切」と言い換えているのかもしれません。

 

次は「だいじ」の使い方をみていきます。

 

栃木方言の『だいじ』の使い方

「だいじ」は以下のように使います。

 

①血いだら真っ赤だっぺな!だいじじゃねぇべな。

標準語訳:血で真っ赤だよ!大丈夫じゃないな。

 

②仕事辞めたんだっぺ?だいじなんけ?

標準語訳:仕事やめたんでしょ?大丈夫なの?

 

「大丈夫?」の時は「だいじけ?」、「大丈夫なのかい?」と言いたいときは「だいじなんけ?」を使います。

 

③「学校とうと休んでっけどだいじなんけ?」「だいじ、だいじ!病院さ行ったからだいじだよ。」

標準語訳:「学校ずっと休んでるけど大丈夫なの?」「平気、平気!病院に行ったから大丈夫だよ。」

もっと年配の栃木県民なら「はぁ医者様行ったからだいじだぁ。」と言うでしょう。

 

方言『だいじ』のまとめ

ここまで栃木方言の「だいじ」についてみてきましたがいかがだったでしょうか。

最後に「だいじ」についてまとめておきます

・栃木方言の「だいじ」は「大丈夫」の意味。

・「大事」と「だいじ」の意味は文脈で判断。

・「だいじじゃねぇ」「だいじなんけ」と使用することが多い。

 

栃木県民が言う「仕事だいじ?」は、「仕事と私どっちが大事なの?」と追及しているわけではありません。

 

「仕事大丈夫?仕事うまくいっている?」と心配しているのです。

 

「だいじ、だいじ!」と軽く言って、安心させてあげましょう!

 

以上、「だいじ」の解説でした。

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