熊本弁

熊本の方言『がまだす』とは?意味や使い方を例文で解説!

そぎゃんがまだしよったら、うっ倒れるばい

このように使われる「がまだす」という方言を皆さんは聞いたことはありますか?

 

これは熊本県だけでなく、長崎県や福岡県、大分県など北部九州を中心に使用されている方言です。

 

長崎県には「かまだすドーム」という博物館もあります。

 

この「がまだす」という方言ですが、現在と昔では、微妙にニュアンスが変化しており、今なお進化し続ける方言でもあります。

 

今回はこの「がまだす」の意味や使い方について解説します。

 

熊本の方言「がまだす」の意味

がまだす」は「働く、精を出す、がんばる」という意味です。

語源は「我慢出す」で、この言葉が転じて「がまだす」と使用されるようになりました。

 

この「がまだす」ですが、当時は「(我慢して・無理して)働く」というニュアンスがあり、元々はネガティブな言葉として使用されてきました。

 

しかし、「噴火」や「豪雨」、「地震」など2000年以降からの度重なる災害を経験するなかで、「みんなでがまだすばい」のように、ポジティブな言葉として「がんばる・精を出す」というニュアンスに変化していることが「がまだす」の特徴です。

 

 

次は「がまだす」の使い方をみていきます。

 

「がまだす」の使い方

「がまだす」は以下のように使われます。

 

「がまだす」の使用例その①

「がまだすばい!熊本!」(標識や幟などで)

標準語:「熊本のみんなで、がんばっていこう!」

 

2016年に起きた熊本地震以降に熊本県の各地で「標識」や「幟」などで使用されています。

 

災害を経験するなかで「がまだす」がポジティブな言葉として使われるようになりました。

 

「がまだす」の使用例その②

「そぎゃん がまだしよったら、うっ倒れるばい!」

標準語:「そんなにがんばって働いていたら、倒れてしまうぞ!」

 

昔ながらの「がまだす」の使用例です。「無理して働く」というネガティブなニュアンスがあることが特徴です。

 

「がまだす」の使用例その③

「あの人はがまだしもんだもんねー」

標準語:「あの人は働きものだからねー」

 

熊本弁の応用表現です。「~もん」と語尾につけることにより「~する人」という言葉になります。

「がまだす+もん」で「がまだしもん」、働き者という意味になります。

 

ちなみに熊本を代表するゆるキャラ「くまモン」は「くまもと+もん」が合わさった言葉で、「熊本の者」が本来の意味です。

 

まとめ

ここまで「がまだす」ついて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。

最後に「がまだす」についてまとめておきます。

「がまだす」とは「働く、精を出す、がんばる」の意味。熊本や長崎、福岡、大分など北部九州を中心とする方言。

 

以上、「がまだす」の解説でした。

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