「洗濯物たたんだから、ひきだしになおしといて〜」
このように使われる「なおす」という言葉をご存知でしょうか?
「なおす」は主に関西で使われる言葉です。
関東地方の方には通じにくいかと思います。
今回はこの「なおす」の意味や使い方について解説します。
関西方言の『なおす』とは?
関西方言として使われる「なおす」は「片付ける」という意味です。
おそらく関西以外の方であれば「なおす」といえば「直す」または「治す」しか浮かばないかと思います。
このように「なおす」は関西と関東で認識される意味が異なる言葉です。
関西では「片付ける」という意味でよく使われており、そもそも方言だと思われていないという意見も多いです。
昨夜ほんとに「なおす」が通じないのに気づかなくて方言を改めて実感するのであった
— ふぇむ子 (@kr_fmk) April 1, 2020
【関西人が標準語だと思っている関西弁】
なおす(片付ける)
ほる(捨てる)
さら(新品)
モータープール(駐車場)
押しピン(画鋲)
蚊に噛まれる(刺される)
しんどい(疲れた)
こける(ころぶ)
チョケる(ふざける)— 方言×県民の雑学 (@kenminhougenbot) March 31, 2020
関西人が「本なおしといて〜」というと関東の人からすると「本のどこが壊れているの?」と勘違いしてしまうので注意が必要です。
なぜ「なおす」が「片付けるなの?」と思う方も多いかと思います。
「直す」にしろ「治す」にしても「元の状態に戻る」という意味がありますよね。
片付ければ結果的に元の位置に戻ることになります。
こう考えると「なおす」が「片付ける」であることにも納得できるでしょう。
次は「なおす」の使い方をみていきます。
関西方言の『なおす』の使い方
「なおす」は以下のように使います。
『なおす』の使い方①「洗濯物たたんだから、ひきだしになおしといて〜」
標準語訳:「お洗濯ものをたたみましたので、ひきだしにしまっておいてくださいね〜」
『なおす』の使い方②「そろそろおもちゃなおそなー」
標準語訳:「そろそろおもちゃ片付けてね!」
関西方言の『なおす』の類語
「なおす」の類語は以下のようなものがあります。
・しまう
・かたす
「なおす」が西日本で使われる方言であるのに対して、「かたす」は主に東京で使われる方言です。
「かたす」は漢字をあてると「片す」となるので、「片付ける」に連想しやすいですね。
方言『なおす』のまとめ
ここまで方言の「なおす」についてみてきましたがいかがだったでしょうか?
最後に「なおす」についてまとめておきます。
「なおす」とは「片付ける」という意味。
「片付ける」という意味は関西でしか使われていない。
「なおす」の類語は「かたす」
以上、方言「なおす」の解説でした!